
FAPとは、フッ化アパタイトの略です。FAPホワイトニングは、歯を一時的に白く見せる一般的なホワイトニングとは異なり、その白さを長期間にわたり保ち続けることができます。歯を傷めることなくむしろ歯質を強化する作用があるので、むし歯予防にもなる画期的な治療法なのです。
ホワイトニングには様々な方法がありますが、当院では、歯を白くするだけにとどまらず、さらに歯を強くするための効果が加えられた“FAPホワイトニング”を採用しています。このシステムは、他にはないいくつかの優れた特徴があります。一般的なホワイトニングは、歯の表面に凸凹を作り、乱反射させることで白っぽく見せます。歯の表面にはエナメル層があり、その上に漂白薬を塗布して光を照射し、そこに付着している有機質を分解・除去してエナメル質をすりガラス状にします。そのため、ザラザラした表面に茶渋などが付着しやすく、また色の後戻りが早期におこります。一方、“FAP”では、一般的なホワイトニング同様、歯の表面をすりガラス状にしますが、この表面をそのままにはせず、フッ化アパタイトをエナメル質表面に吸着させることで、表面にアパタイトを結晶化させ、歯を白く美しく見せます。肉眼ではもちろん顕微鏡で見ても、他とは比較にならないほど表面がなめらかに仕上がるので再着色しにくく、長期間にわたって歯の白さを保ち続け、また驚くほどのつやを保ちます。さらに、アパタイトでエナメル質表面がコーティングされているため、歯の耐酸性が著しく向上し、歯の表層でむし歯予防の効果を発揮します。まさに、画期的なホワイトニングなのです。このFAP独自の効果は、日本だけでなく海外でも広く注目されており、英科学誌『ネイチャー』をはじめ、数々の雑誌に掲載され始めています。